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プログラミング研修についていけない社員が出るのはなぜ?理由と脱落者を出さないための対策について解説

近年、IT化やDX化のための人材育成の一環として、社員にPythonなどのプログラミング研修を実施する企業が増えています。
せっかく企業でプログラミング研修を実施するなら、研修担当者は社員に研修の効果を最大限発揮してもらいたいと考えるでしょう。ですが、人によっては学習が思うように進まなかったり、途中で挫折してしまったりと、ついていけなくなってしまうことがあります。
今回は、プログラミング研修についていけない社員が出る理由と、研修の脱落者を出さないための対策について解説します。

企業のプログラミング研修とは?

経団連が2020年に実施した人材育成に関するアンケート調査の結果によると、デジタルスキルやITリテラシーを高めるため、一般社員向けに研修を実施している企業は35.5%、研修の提供を検討している企業は20.8%、合わせて56.3%と全体の半数以上の企業が、IT研修を実施または検討している状況です。
プログラミング研修の対象者としては、新人エンジニアだけでなく、リスキリングとして非エンジニアである中堅社員や、マネージャークラスの受講も増加傾向にあります。

IT人材が大幅に不足すると言われている日本では、人材育成の観点から、エンジニアだけでなく非エンジニアに対しても、IT研修の実施は避けて通れない課題となっています。

図1:デジタルスキル・ITリテラシーに関する研修プログラムの提供状況

図1:デジタルスキル・ITリテラシーに関する研修プログラムの提供状況
参照:「人材育成に関するアンケート調査結果」日本経済団体連合会(http://www.keidanren.or.jp/policy/2020/008.pdf

プログラミング研修の目的

次に、プログラミング研修の目的を整理してみましょう。
新人エンジニアの場合は、研修を通して実践的な業務を行えるようになることです。ビジネスマナー研修とセットで実施する場合も多く、社会人としての基本的なマナーや知識についても学びます。また、プログラミングをしていると、誰でもエラーの壁にぶち当たります。そのときに、自分で調べて解決できるよう、研修を通して論理的思考力や問題解決力を養い、実務に活かすことも目的のひとつです。
非エンジニアの場合は、IT知識を得ることでITに対する苦手意識を無くすこと、エンジニアに対して適切にコミュニケーションを取り、ビジネスサイドから的確な提案ができるようになることなどがあげられます。
エンジニアだけでなく、非エンジニアもプログラミングの基礎を学び、ITを駆使して会社全体としての生産性をあげることを目指して、研修を実施するのです。

プログラミング研修の内容

実際に、プログラミング研修ではどのようなことを行うのでしょうか。
実施内容は研修の対象者によって異なりますが、プログラミングの基礎を学ぶところから始まり、それが終わると実際にコードを書いて、システム構築や簡単なアプリ開発をおこないます。実際の業務と同じく、プロジェクト形式でチームを作って研修を行うケースが一般的です。

なぜ、ついていけなくなる社員が出るのか

プログラミング研修についていけなくなる社員が出るのには、いくつか理由があります。
研修の環境要因と、受講者の内的要因に分けられます。

研修の環境要因

・学習時間がたりない
新人エンジニア研修の場合は、入社後一定期間は研修だけを実施する形になるケースが多く、会社としては基礎を学んでいち早く現場に出てほしいと考えるため、短期間に必要な内容を詰め込みすぎているケースがあります。
また、非エンジニアの場合、通常業務の合間に研修を実施するケースがありますが、研修の開催時期が業務の繁忙期と被っていたりすると、十分に時間を取れないことも考えられます。残業が多い時期の開催であれば、研修で分からなかった点を業務後に復習する時間も取りづらくなってしまいます。そうなると、不明点が残ったまま次に進まなくてはならず、どんどん分からなくなって、ついていけなくなってしまいます。

・研修内容が個々人のレベルにあっていない
プログラミングの素地がある人と、そうでない人で同じ内容を一斉に受講すると、人によって理解度に差が出てきてしまいます。
高校や大学の情報系学科で専門的に数年学んでコードも書いたことがあるような人と、プログラミングを一切やったことがない未経験者では、研修内容やスピードを変えてあげないと、ついていけない人が出てきてしまいます。

・環境構築が難しい
プログラミング研修では、基礎を学んだ後に環境構築に入るケースも少なくありません。プログラミングを実務で行うためには、環境構築は必要な要素だからです。
ですが、環境構築は難易度が高く、未経験者はとくに挫折しやすいポイントになります。

受講者の内的要因

・苦手意識がある
受講者の内的要因としてまず挙げられるのが、受講者本人にプログラミングに対して苦手意識があるという点です。
特に、文系出身だから、プログラミングをやったことがないからといった理由で、自分には向いていないと決めつけてしまう場合があります。一度苦手意識を持ってしまうと、つまずいたときに、自分だけが出来ていないように思えてしまい、前向きに学習に取り組めなくなって、ついていけなくなるというケースです。
ですが、文系理系に関わらず、プログラミング未経験者は、ついていけなくて当たり前だと言えるでしょう。理系出身者でも、未経験者はつまずくことがあるのがプログラミングです。
IT人材白書のアンケート調査によれば、IT・情報系以外の文系の学部出身でエンジニアなどのIT系専門職に就いている人は全体の30%となっており、非エンジニア職に比べて多少割合の差はあるものの、一定数は文系出身者がいることが分かっています。つまり、専攻が文系か理系かは、それほど大きな問題ではないということです。
図2:IT人材の属性
図2:IT人材の属性
参照:「IT人材白書2020」独立行政法人情報処理推進機構
https://www.ipa.go.jp/files/000085255.pdf

また、現在社会人として働いている人は、学生時代にプログラミングを基礎知識として学んでいない人が多いため、ついていけないと感じるのは当然です。
2022年から高校の必修科目となる「情報I」の教科書には、Pythonを使ったサンプルコードでの解説が入っています。これからはプログラミングを義務教育として学ぶ時代が来ますので、プログラミングの基礎知識も、将来的には知っていて当たり前になると考えられます。学生時代に学んでいない社会人は、研修を通して身に付けておくことが必須になってくるでしょう。
参照:文科省、「情報I」の教員用教材を公開 高校の必修科目化で
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1905/20/news110.html

プログラミング研修を成功させるための対策

プログラミング研修でついていけない社員が出る理由について解説しました。
ここからは、ついていけない社員を出さないための対策について、ご紹介していきます。

集合研修の場合はクラス分けなどの準備をしっかりと

まず、研修を実施する際、集合研修にするか、eラーニングなどのオンライン研修にするかという選択肢があります。
集合研修は、同じ空間に受講生と講師が集まって研修を行うため、講師に直接質問できたり、フィードバックをもらえたりする点がメリットです。受講生同士でモチベーションを高めあえるという面もあります。
ただ、集合研修は予定を立ててスケジュール通りに進んでいく形になるため、人によって理解度に差が出ても、遅い人に合わせて進めることが難しいというデメリットがあります。
そのため、集合研修を実施する場合は、クラス分けをしっかりおこない、個々のレベルにあった研修を実施することが大切です。
例えば、タイピングスピードや、プログラミングの基礎があるかどうかを事前にテストするなど、準備をしっかり行うと良いでしょう。
オンライン研修の場合は、分からない箇所を繰り返し学習できて、個人のペースで学習を進められるため、準備に時間やコストをあまりかけられない場合は、オンライン研修を選択するのがおすすめです。

目的に応じてカリキュラムをしっかり組む

次に、研修のカリキュラムをしっかりと組むことです。
研修を実施する目的を明確にして、次になにをやればよいのか受講生に迷わせないことで、着実に学習を進められます。

また、研修内容としては、インプットメインよりも、アウトプットとセットで学べるようにするのが良いでしょう。座学でひたすらインプットするだけでは、学習内容を自分のものとして身に付けることは難しいです。インプットしたらアウトプットするようにすると、知識が定着しやすいので、この2つはセットにすることで、より研修の効果が得られるでしょう。

質問しやすい環境作り

研修の雰囲気づくりも重要です。
講師に質問しやすい環境を作ったり、受講者同士で分からないことを教えあったりできるように、最初に各自で自己紹介すると良いでしょう。
質問がしづらい環境だと、「こんなこと聞いていいのかな」「分からないのは自分だけではないだろうか」などと考えて、質問できず分からないまま、研修が進んでいってしまうことがあります。

環境構築を最初に持ってこない

環境構築は難しいため、プログラミング初心者は挫折しがちです。
たくさんのツールをインストールしたり、インストールしている間にエラーが出たりと、つまずくポイントが多いため、プログラミング初心者に向けたIT研修では、環境構築を最初に持ってこないことをおすすめします。
環境構築をしなくても、ブラウザだけでプログラミングを試すことができるツールなどがありますので、そのようなツールを使って研修をおこなうと、挫折する人を出しにくいでしょう。

適切な研修期間を設定する

研修期間の設定も大事なポイントです。研修の時間が短すぎると、一気に詰め込む形になり学んだことが定着しないまま次へ次へと進んでいって、結局全体が曖昧なまま研修が終わってしまいます。
また、逆に研修期間が長すぎても良くありません。期間があまりに長いと中だるみしますし、業務に活かすために始めた研修の目的がよく分からなくなってしまっては本末転倒です。
適切な期間を設定するのは、なかなか難しい課題ですが、ここはしっかりと検討すべきポイントです。

プログラミング研修はプロに外注するのがおすすめ

プログラミング研修を実施する場合、社内で行うか、社外に依頼するかという選択肢があります。
社外に依頼した方が、上記課題が満たされる場合が多いので、研修は外注するのがおすすめです。

社外に研修を依頼している企業が多い

前述の経団連のアンケート調査によると、DX化やIT化を目指した高度専門分野の人材育成においては、社内で育成する方針の企業が15%なのに対して、外部と連携していくと答えた企業が78%と、8割近くを占めています。
高度専門分野の能力開発に関する外部との連携
図3:高度専門分野の能力開発に関する外部との連携
参照:「人材育成に関するアンケート調査結果」日本経済団体連合会(http://www.keidanren.or.jp/policy/2020/008.pdf

IT企業に限って見ても、DXに対応する上で、社内での人材育成が難しいと感じており、社外に集合研修を依頼したり、外部の講座の受講支援をしたりするケースが多くなっています。
IT企業がDXに対応する上での課題.
図4:IT企業がDXに対応する上での課題


図5:IT企業におけるDXに対する人材育成の内容

オンライン研修はメリットが多い

社内で集合研修を実施する場合、準備するための時間的コストや社員の労力がかかります。
この場合、ベテランエンジニアが講師になるケースが多いですが、プログラミングの知識が豊富でも、教えるプロではないため、うまくいかないこともあります。
また、集合研修だと受講者が集まって一斉にスタートするため、クラス分けをしっかり行わないと、人によって進捗に差が出てきて、ついていけない人が出てきてしまいます。

その点、オンラインだと個々のレベルで進められるので、個別で学べるオンライン研修を採用するのがおすすめです。
個別で学習できるオンライン形式のメリットは、いつでもどこでも学習できることです。
忙しい社会人が研修を受けるとなると、業務時間内だけでは時間が足りない場合がありますが、オンラインであれば、業務時間外にも気軽に動画などを見て、理解できるまで繰り返し学べます。用意されたカリキュラムに沿って進めるので、準備にかかる時間的もなく、コストメリットも大きいです。また、教えるプロが作ったカリキュラムは、理解しやすいような順番で作られているので、初心者でも順を追って学習を進めていくことで、必要な知識がしっかり身についていきます。

まとめ

プログラミング研修についていけない社員が出る理由と、成功させるための対策について解説しました。
企業がこれからの時代を生き抜いていくためには、エンジニアはもちろん、非エンジニアにも社内IT教育が必要です。企業でプログラミング研修を行う場合は、この記事で解説したポイントを押さえて、脱落者を出さないように工夫してみて下さい。
なお、Python は初学者にも優しいプログラミング言語です。プログラミング未経験者でも理解しやすく、学んですぐに業務に活かせるため、企業のIT研修の言語として向いていると言えるでしょう。

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環境構築が不要なので、いつでもどこでもブラウザさえあれば学習可能。理解できるまで繰り返し問題を解くことができるので、個々のスピードで進められます。
目的別にカリキュラムが組まれているため、次に何をすればよいか、迷うこともありません。
また、キノクエストに登録すると、キノビレッジというコミュニティで気軽に質問できるので、不安を抱えたまま先に進めないということもありません。同じ悩みを抱えた仲間と一緒に成長できる環境です。
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