人工知能とは、人間のような知能をコンピューターに持たせる技術のことを言います。
人工知能を英語にすると、artificial intelligenceです。頭文字をとって、AIと呼ばれることも多いです。
人工知能というと、人間のようにふるまうヒューマノイドロボット(人間型のロボット)をイメージするかもしれません。
しかし、人工知能という言葉には明確な定義はありません。
コンピューターを使って計算処理させているだけで人工知能といっている場合もあります。
強いAIと弱いAI
人工知能には、弱いAIと強いAIがあります。
弱いAIとは、人間の一部に特化した知能を持った人工知能のことをいいます。
具体例として、自動車の自動運転、人の顔認識、囲碁のプログラムで有名なアルファ碁、OKGoogleのGoogleHomeやiPhoneのSiriなどがあげられます。
強いAIとは、人間と同等、あるいはそれ以上の知能をもった人工知能のことをいいます。
具体的なイメージとして、SF映画に出てくるようなロボットたちなどが挙げられます。
今現在、実現している人工知能は、ほとんどが弱いAIです。強いAIは、2020年代に誕生するという有識者がいる一方、そもそも強いAIの実現は不可能という学者もいます。
人工知能の歴史
人工知能のブームがきたのは、3回目です。第三次人工知能ブームと言われています。
第一次人工知能ブームがきたのは、1950年代後半~1960年代です。しかし現実社会の課題を解決するに至らずブームは終結。
1980年代に第二次人工知能ブームがありました。しかし、コンピュータの性能の問題、コンピューターに学習させる手法などの問題により、ブームは終わってしまいます。
そして、現在の第三次人工知能ブームです。コンピューターの処理能力があがったこと。インターネットが発達して大量データを集められるようになったこと。データを保存できるクラウドが登場したこと。ディープラーニングなどのコンピューターに学習させる新しい手法が登場したことなどのさまざまな背景により、第三次人工知能ブームが起きています。
機械学習、ディープラーニングとの関係
人工知能という言葉は、機械学習を指すこともあります。
機械学習とは、コンピューターにある問題についての学習をさせることをいいます。
機械学習の手法には、教師あり学習、教師なし学習、ディジョンツリー、ロジスティック回帰、SVM、強化学習などがあります。
そして、第三次人工知能ブームのきっかけの1つになったのが、ディープラーニングです。
ディープラーニングは機械学習の手法の1つです。深層学習ともいわれています。
ディープラーニングは、ほかの機械学習に比べて高い性能を出すことができ、人工知能ブームを盛り上げた大きな要因の一つになりました。
人工知能開発ができるプログラミング言語
人工知能開発ができるプログラミング言語として有名なのがPythonです。
Pythonには、人工知能開発のための「scikit-learn」「TensorFlow」「PyTorch」「Chainer」、データ解析を支援する「Pandas」、数値計算の「NumPy」など、人工知能の開発を効率的にするライブラリが豊富に存在します。
そのため、Pythonは人工知能開発には欠かせない言語となり、昨今のPython人気に火をつけました。