メモリとは、プログラムやデータを一時的に保存しておくためのパソコンの部品の一つです。
パソコンは、沢山のプログラムやデータを使って動いています。
例えば足し算をしたり、引き算をしたり、文字や画像を表示したり、動画を再生したり。
そういったプログラムは、メモリにデータを置きながら作業しています。
メモリはよく机と表されます。
机が大きいと作業が捗るように、メモリも大きいとプログラムが滞ることなく作業できます。
そのため、メモリが大きいとパソコンの動作が速くなります。
コンピュータの5大装置の1つ
コンピュータは5つの装置から構成されています。コンピュータの5大装置とも呼ばれます。
入力装置、制御装置、演算装置、出力装置、記憶装置です。
入力装置には、キーボードやマウスがあります。
制御装置と演算装置には、CPUがあります。
出力装置には、ディスプレイ、プリンタ、スピーカーがあります。
そして、記憶装置には、メモリとハードディスクがあります。
つまり、メモリは、コンピュータの5大装置の中の記憶装置にあたります。
ハードディスクの役割
メモリの役割はデータを保存することです。
メモリと同じようにデータを保存する部品に「ハードディスク」があります。
メモリは、主記憶装置と呼ばれ、ハードディスクは補助記憶装置と呼ばれます。
これらにはどのような違いがあるのでしょうか?
ハードディスクとは、データを「ずっと」保存しておくために必要な部品です。
メモリはプログラムを動かすためのデータを保存しますが、パソコンの電源を切ると、中のデータは全て消えてしまいます。
消えてしまっては困るデータもあります。そういうデータはハードディスクを使ってデータを保存します。
そうすることで、電源を切ってもデータを残すことができます。
では、全部のデータをハードディスクに保存したらいいと思うかもしれません。
「メモリの役割」はなんでしょうか?。
メモリの役割
メモリの役割は、CPUとハードディスクの間の、データの橋渡しです。
CPUは、プログラムを動かすためにデータを計算したり、メモリやハードディスクなどに命令を出す部品です。
例えるなら、CPUは、コンピュータの頭脳にあたる部品です。
このCPUの中にもレジスタというデータを一時的に保存する場所があります。
先ほど説明したように、メモリやハードディスクもデータを保存できます。
これらの違いは「データを保存したり、データを取り出したりするスピードと、保存できるデータの量」です。
例えば、CPUがハードディスクに直接データをくれ!と命令を出したとします。
CPUは仕事が速いので、次々にハードディスクに対してデータを要求します(その分保存できるデータ量は少ない)。
しかし、ハードディスクはデータを用意するのがとても遅いです(その分保存できるデータ量は多い)。
これではせっかくのCPUの性能を存分に発揮できません。
そこで登場するのがメモリです。
メモリはCPUほど仕事は速くありませんが、ハードディスクに比べればとても高速です。
なので、メモリに「よく使うデータ」を置いておけば、いちいちハードディスクまでデータを取りに行く必要がなくなります。
そうすることにより、プログラムがより速く動くことになります。
メモリはCPUとハードディスクの性能差を埋めるために存在する部品なのです。
CPU,メモリ,ハードディスクの処理速度
最後に、CPU、メモリ、ハードディスクでデータの読み込み速度を比べてみましょう。
パーツ名 | 1回の仕事の速さ | CPUと比べた仕事の速度 |
CPU | 10億分の1秒(1ns) | |
メモリ | 100万分の1秒(100ns) | 100分の1 |
ハードディスク | 1000分の1秒(1ms) | 10万分の1 |
CPUが10万回仕事をするとき、ハードディスクはようやく仕事が1回終わる計算です。
メモリが間に入ることで、CPUがすごく仕事しやすくなるのです。