はじめに
こんにちは。
キノコードです。普段何気なく使っている生成AI。次のような疑問はありませんか?
- 生成AIって何だろう?
- 従来のAIと生成AIの違いは?
- 生成AIはどんな仕組みで動いているの?
この動画では難しい理論や数式抜きに、生成AIについて分かりやすく解説をします。
この動画を見ると、生成AIについての基本をざっと学ぶことができます。
私はITやDXの学びを発信する「キノコード」です。
紀貫之の子孫ですが、文章ではなくコードを書いているので「キノコード」と名乗っています。
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生成AIとは
生成AIの説明をする前に、そもそもAIとはなんでしょうか?
AIは、生成AIより広い概念です。
AIは、Artificial Intelligenceの略です。
Artificialは、「人工の」という意味です。
Intelligenceは、「知能」という意味です。
そのため、日本語では、AIのことを人工知能と呼んでいます。
そして、AIとは、人間が行う、学ぶ、判断するなどといったことを、コンピュータで再現する技術のことです。
具体例をあげます。
過去の売上や気候の傾向などのデータを参考にして翌月の売上を予測したり、たくさんの画像を学習することで「これは犬」「これは猫」と判断する画像認識などが挙げられます。音声認識では、人が話す声をもとに言葉や話している内容を理解します。
このような技術を従来型AIと呼びましょう。
従来のAIは、これまで集めたデータをもとに未来の結果を推測したり、パターンを見つけたりする技術です。
つまりAIには2つに分かれます。
従来型AIと生成AIです。
生成AIは、人間が行う文章や画像などを作り出す技術です。
生成AIは、膨大なデータを学習をして、新しい文章や画像などのコンテンツを生み出します。
生成AIは、多様な場面で活用の幅が急速に広がっています。
生成AIによってビジネスに変革が起きているといっても言い過ぎではないです。
生成AIの特徴
生成AIは、これまでのAIとは少し違うというのはなんとなくイメージがついたと思います。
従来のAIと生成AIにはどんな違いがあると思いますか?
ここでは、みなさんのイメージをもっと鮮明にするために、生成AIと従来のAIがどのように違うのかを、具体的に比較しながら解説します。
項目 | 従来型AI | 生成AI |
---|---|---|
目的 | 未来を予測・判断 | 新しいものを創造 |
出力内容 | 回帰予測・分類予測 | 文章・画像・音楽・コード |
クリエイティブ性 | 低い | 高い |
活用事例 | 売上予測、顔認識、音声アシスタントなど | コンテンツ制作、アイデア創出、教育支援、音楽やコード作成など |
従来のAIと生成AIの違いをいくつかの観点から比較しました。
目的の違い
従来のAIは、これまで集めた情報(データ)を使って「未来を予測する」「判断を下す」といったタスクが中心です。
一方、生成AIは、学習した知識を応用して「まったく新しいものを作り出す」ことを目的としています。
出力内容の違い
従来のAIが、売上がいくらになるか?在庫が何個になるか?といった数字を予測する「回帰予測」や、
顧客が購入するかしないか?売上があがるのかさがるのか?といったカテゴリを予測する「分類予測」といった結果を出力します。
一方、生成AIは「文章」や「画像」はもちろん、音楽やプログラムのコードなどのコンテンツを生み出します。
クリエイティブ性
従来のAIは、既存のデータに基づいて結論を出す技術であるため、創造性は限定的です。一方で生成AIは、過去に学んだ情報を組み合わせて、新しいアイデアやコンテンツを作り出すことができます。
活用事例
従来のAIは、売上予測や画像認識、音声認識などに使われ、業務の効率化や判断支援を得意とします。生成AIは、文章作成やアイデア出しなどの創造的な作業に加え、音楽やプログラム開発のサポートといった場面でも力を発揮します。
このように、従来のAIは分析や判断を得意とするのに対し、生成AIは新しい創造物を作り出す力を持つ点で、大きな違いがあります。
生成AIの仕組み
生成AIは、人間が行う文章や画像などを作り出す技術です。では、どのような仕組みでこれを実現しているのでしょうか。
ここでは、機械学習、ディープラーニング、トランスフォーマーという技術について見てみましょう。
機械学習
機械学習とは、大量のデータからパターンを見つけてコンピュータが自分で学ぶ技術です。
大きく分けて「教師あり学習」「教師なし学習」「強化学習」があります。
教師あり学習
教師あり学習は、正解データ(答え)があるデータを学習する方法です。
例えば、過去の売上や株価を正解として学習し、未来の売上や株価を予測します。
教師なし学習
教師なし学習は、正解データがない状態で学習をする方法です。
例えば、自社の顧客データをグループ分けして、隠れたパターンを探し出すなどが挙げられます。
強化学習
強化学習は、自ら行動して得た結果をもとに、試行錯誤を繰り返しながら最適な答えを学んでいく方法です。
お掃除ロボットが壁にぶつかりつつ学習し、より効率的に掃除するルートを覚えていくイメージです。
ディープラーニング
ディープラーニングは、「ニューラルネットワーク」という、人の脳をまねた仕組みを使って学習を行う技術です。
AIの進化が大幅にあがった理由の1つです。
これは「教師あり学習」「教師なし学習」「強化学習」のすべてで利用されており、高い性能を発揮します。
トランスフォーマー
トランスフォーマーは、2017年に発表されたディープラーニングの一種です。
トランスフォーマーは、文章の中でどの言葉がどの言葉と繋がっているのかを見つける仕組みを持っています。
例えばある単語が文章の中の別の単語とどんな関係を持っているか、考えることで文章全体の意味をより正しく理解できます。
「猫はミルクを飲んだ。それはとても冷たかった。」という文章があったとします。「それ」には「ミルク」が関連性が強く、「猫」や「冷たかった」などは次に関連性が薄い候補として出てくる、といったイメージです。これによって長い文章でも意味をしっかり把握して答えを出すことができます。またこの技術は文章だけではなく音声や画像、動画など色々な分野で活用されています。
このトランスフォーマーの技術をもとに、2018年にGenerative Pretrained Transformer(GPT)が開発されました。
OpenAI社の「ChatGPT」のGPTですよね。
GPTは、トランスフォーマーという仕組みを使ってたくさんの文章を学習し新しい文章を作り出すことに特化したAIモデルです。
まとめると、トランスフォーマーが「文章をどう取り込んで学習するか」という仕組みそのものを提供し、GPTは「実際に文章を大量に学習して文章を生成する」ことができます。
生成AIの種類
生成AIにはどんな種類があるのでしょうか?
ここでは、次の4つについて紹介します。
- テキスト生成AI
- 画像生成AI
- 音声生成AI
- 動画生成AI
テキスト生成AI
テキスト生成AIは、人間のような文章を自動で作る技術です。例えば、小説や詩、ニュース記事、自動返信メールなど、さまざまな種類の文章を生成できます。
さらに、難しい法律文書や専門的な内容も作成することが可能です。
カスタマーサポートの自動返信メールや、広告用のキャッチコピー作成に利用されています。
また、教育分野では、学生向けの学習資料や教材作成にも役立っています。こうした用途で多くの企業や組織に活用されており、効率化や品質向上に貢献しています。
画像生成AI
画像生成AIは、AIが自動で絵や写真を作成する技術です。
例えば、風景画や、キャラクターデザインなどを作成できます。このAIは、デザイン業界ではポスターやロゴの作成に、映画制作では背景や特殊効果の作成に使われています。さらに、ファッション業界では新しい服のデザイン提案にも活用されており、創造的な作業をサポートしています。
音声生成AI
音声生成AIは、人が話しているような自然な声を作る技術です。このAIは、リアルタイムで音声を生成することが可能で、音声アシスタントや自動アナウンス、ナレーションの作成に利用されています。
例えば、スマートスピーカーの音声アシスタントでは、AIがユーザーの質問に答える形で活躍しています。さらに、駅や空港で流れる自動アナウンスや、動画や広告のナレーションもAIが作成しています。教育分野では、オーディオ教材や言語学習アプリでの使用が進んでおり、医療では視覚障がい者向けの音声ガイドとしても重要な役割を果たしています。
動画生成AI
動画生成AIは、リアルな動画を自動で作成する技術です。特にエンターテインメント業界で注目を集めています。
例えば、有名人の顔を合成した映像や、個人向けのカスタマイズビデオ、短編アニメーションなどを作ることができます。映画業界では特撮やCG映像の制作に使われており、広告分野ではユーザーごとに内容を変えた動画広告の作成が可能です。
まとめ
この動画で学んだことをまとめます。
- 生成AIは、新しいものを作り出すAIの技術です。
- 従来のAIと生成AIの違いを理解しました。
- 生成AIの仕組みは、機械学習、ディープラーニング、トランスフォーマーを使っています。
- テキスト、画像、音声、動画など、さまざまな生成AIがあります。
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