たった1分でPythonのプログラミングを始める|GoogleColaboratoryの使い方

プログラミングを始めようと思った時に、設定が面倒だな。パソコン選びはどうしたらいんだろうと悩んで前に進まなかったことということはありませんか? また、プログラミングを始めるための設定、つまり「環境構築」をやってみたけど、うまくいかず始められなかったということはありませんか?
せっかくプログラミングを始めようと思っているのに、ここで挫折してしまうのはもったいないです。今後のキャリアアップ、年収につながっていかもしれませんから。それに、これからはテクノロジーの時代です。世界の時価総額のトップ10にはテクノロジー企業がずらりと並んでいます。そのテクノロジーを支えているものの1つがプログラミングです。日本でも小学校でプログラミング教育が必修化されます。これからの若者はプログラミングネイティブです。時代に取り残されるかもしれません。プログラミングをさらりだけでもやってみたい。だけど、プログラミングを始める環境構築がなかなか難しく、挫折するポイントであるのは事実です。
今回ご紹介する方法を使えば1分、いや、10秒でPythonでプログラミングを始められます。また、計算や処理はクラウドでやるので、コンピュータの性能は関係ありません。パソコン選びに迷うこともないのです。パソコンさえあれば無料で始められます。計算処理をするCPUのさらに性能がよいGPUだって無料で使えます。
手軽にプログラミングを始めてみたい方、プログラミング初心者の方、環境構築がうまくいかなかった方におすすめです。
Pythonは、データ分析やデータ集計、エクセルの自動化など本当に色々なことができます。業務の自動化だってできます。この機会に始めてみませんか?今回紹介するツールを使えば、URLをクリックするだけでプログラミングを始められます。まずはご視聴ください。

レッスンで使ったファイルはこちら

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Google Colaboratoryとは?

1分、いや、10秒でPythonでプログラミングを始めらるツールは、Google Colaboratory(グーグルコラボラトリー)といいます。グーグルコラボラトリーは、グーグル・コラボとも呼ばれています。この動画では、グーグル・コラボと呼んでいきます。
まず、グーグルコラボとは何か?ということを簡単に説明をします。
グーグルコラボは、Pythonのプログラミングを実行できるツールを提供しているサービスで、世界的なテクノロジー企業のGoogleが提供しています。
グーグルコラボラトリーは、グーグル・コラボとも呼ばれ、この動画では、グーグル・コラボと呼んでいきます。
グーグル・コラボは、プログラミングを始める上で挫折する人が多い「環境構築」が不要で、グーグル・コラボにアクセスするだけですぐにでもPythonのコードを書いて実行できます。
さらに、グーグル・コラボは、ボタンひとつで他の人と共有をすることができます。
グーグルコラボは、クラウドのツールです。
したがって、ブラウザで操作をして実際に処理や計算をするのは、あなたのパソコンではなく、Googleのクラウドコンピュータがすることになります。
そのため、あなたのパソコンの性能は関係ありません。Googleのクラウドコンピュータの性能がすごいので、重い処理であっても高速に処理することができます。
また、グーグル・コラボは、機械学習の処理を高速に処理ができる「GPU」へのアクセスが無料で提供されています。GPUについては、別の解説動画があります。右上にカードがでているはずです。

Google Colaboratoryのメリットデメリット

次にColaboratoryのメリットとデメリットについてご紹介します。
まずメリットはなんといってもプログラミングの学習環境手軽に手に入れられることです。
colaboratoryのサイトにアクセスするだけで、すぐにでもPython学習を始めることができます。
自分のパソコンにPythonの学習環境を作る場合は、まずPython本体をインストールして、次にプログラムを書くためのコードエディタを用意して、無料のコードエディタであればPython用に自分でカスタマイズして…。といった感じで、プログラミングを始めるための準備は、時間がかかります。また、エラーが発生してうまくいかないケースがあります。そのため、環境構築ができずにプログラミング学習を諦めてしまう人もいらっしゃいます。
グーグルコラボは、Pythonのプログラミング学習に集中させてくれる最良のツールです。
もう一つの大きなメリットは、機械学習を高速に処理するGPUを無料で使えることです。
GPUはノートPCだと後から付け足そうとすると、5万円以上かかります。デスクトップPCだったとしても、最低でも1万円以上しますし、GPUをつけるのにはそれなりの知識が必要です。
しかし、グーグルコラボでは、そのGPUを無料で使うことができます。
また大量データはメモリに載せますが、そのメモリも大容量です。
これがどのぐらいすごいものなのかはのちほど説明をしますが、学習目的で使えるだけじゃなく、実践レベル、実務レベルでも使えるスペックです。
今はまだ機械学習に興味があるなら、グーグルコラボに使い慣れておくのも方法です。
またファイルの共有も簡単です。
ソースコードのようにSLACKで送信する必要がありません。
共有のボタンをクリックするだけです。
Googleスプレッドシートを使ったことがある方なら、それで使っていた「共有」と同じように実行することができます。
したがって、プログラミング初心者であっても簡単に始められる実行環境だし、レベルアップして実践レベルになったとしても対応できるものが、グーグルコラボなのです。
次にデメリットについてです。
グーグルコラボのデメリットとして、一般的なPythonのプログラムの作り方ではない、独自の作法があるという点でし。
例えば、ファイルの読み込みはGoogle Driveを使うか、画面を使ってファイルを指定する必要があります。Pythonでは簡単にできることが、Colaboratoryではちょっと面倒になることがあります。
ただし、あなたのパソコンに設定をするローカル環境と比べると、そこまで大きなデメリットではありません。
もう一つのデメリットは、連続使用時間が12時間までと決まっていることです。
したがって、長時間かかるような処理を、グーグルコラボで実行することはできません。もし連続使用時間が12時間を超える場合は、自分で実行環境を構築する必要があります。
とはいえこれもPythonのプログラミング学習目的で使う場合はほとんど問題になることはないでしょう。強いて言うなら、機械学習の計算を大量データでやってみたいときにネックになる可能性がある程度です。
したがって、ColaboratoryはPython入門者が学習環境を無料で手に入れるには最適な場所と言うことになります。
もう一度まとめると、プログラミング初心者であっても簡単に始められる実行環境だし、レベルアップして実践レベルになったとしても対応できるものが、グーグルコラボなのです。

Google Colaboratoryの計算リソース

ColaboratoryのCPU、GPUの性能はどのレベルかも紹介します。
無料で使えるということは、大したことない性能なのでは?と思ってらっしゃる方も多いかと思いますが、結論から言うとColaboratoryのCPU、GPU性能はものすごく高いです。
まずはCPUから見ていきましょう。
ColaboratoryのCPUにはインテル製のXeonが使われています。
インテルはCPUで有名なあのインテルです。Core i7とかCore i5とか一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?そのCPUを作っているのがインテルです。
その安心のインテル製CPUの中でも、Xeonは業務用のCPUで、大規模な処理能力を誇り、信頼性のある商品です。
次にメモリについてです。機械学習を使って大量データを処理するとき、そのデータはメモリに保存されます。そのメモリも大容量です。グーグルコラボでは13GBのメモリが搭載されています。一般的なノートパソコンでは、8GBのメモリがスタンダードなので、その2倍弱のメモリの容量ということになります。つまり、ハイスペックなノートパソコンぐらいの容量と考えて良いでしょう。
つまり、CPUについては一般家庭ではお目にかかれないレベル。メモリについては、ハイスペックなノートパソコンぐらいという感じです。これが無料で使えるのは本当にすごいです。
CPUだけでも十分すごいんですが、GPUもすごいです。
ColaboratoryではTesla K80というGPUが採用されています。
こちらも大規模処理に適したもので、GPUメモリ搭載量が24GBと大容量です。
この容量がどれだけすごいのか説明します。
最近、MacBookProの16インチに、AMD製のRadeon Pro 5600Mが追加購入オプションで付けられるようになりました。
Radeon Pro 5600Mの他に、Radeon Pro 5500Mが追加購入オプションでつけられます。
このRadeon Pro 5600Mは、MacBookProに搭載できるGPUの中では一番高い性能で、それがあれば動画編集も3Dゲームも可能です。ゲーミングPCとして考えてもミドルレベルの性能があります。
そのGPUでさえメモリ容量は8GBです。対してTesla K80は24GBです。
メモリ容量のみで考えても、3倍のメモリ容量を持っているのがTesla K80なんですね。
ちなみにMacBook ProにRadeon Pro 5600Mを搭載するにはオプション料で+70000円かかります。
Tesla K80がどれだけ高級なGPUなのか、比較すると良く理解できると思います。
CPUもGPUもかなり高級・高性能なものが使われているのにそれを無料で使うことができます。さすがは天下のGoogleといったところでしょうか。あっぱれ!

はじめかた URLにアクセスする方法

ここからは実際にグーグルコラボを使ってみましょう。グーグルコラボはブラウザで使います。ブラウザからURLへアクセスしましょう。
次のURLにアクセスします。
https://colab.research.google.com/notebooks/intro.ipynb#recent=true
そうすると、このような画面がでてきます。右下のノートブックを新規作成をクリックしましょう。
これだけです。たったこれだけでPythonを使う準備ができました。
見た目は、JupyterLabにそっくりですね。
JupyterLabの昔の名前は、ipython notebookといいました。
拡張子はipynbです。
このGoogleコラボでも、jupyterLabを使っています。
そのため、拡張子はipynbであることを確認できます。

簡単なプログラミング ハローワールド

実際にPythonのコードを書いてみましょう。まずは「Hello World!」の文字を画面に表示してみます。
画面上のコード入力欄に"Hello World!"と入力しましょう。ダブルクォーテーションを忘れないように注意してください。

入力が終わったら入力欄の左側にある再生ボタンを押してみましょう。
するとソースコード入力欄の下に同じくHello World!と表示されました。この欄は書いたコードの実行結果が表示される場所です。

今度は簡単な足し算をしてみましょう。Hello Worldはそのままで、画面左上の+コードをクリックしましょう。

するとこの様に新しいコード入力欄が表示されますので、次は2 + 3と入力し、再生ボタンを押してみましょう。

計算結果の5が表示されました。
このように環境構築が不要で、Pythonをプログラミングする準備が整いました。

Google Colaboratoryの保存する方法

このファイルを保存したい場合はどうしたら良いのでしょう?
実はColaboratoryはGoogleドキュメントやスプレッドシートなどと同じく、勝手に保存してくれる仕組みになっています。
なので、間違ってタブを決してしまっても安心です。
ちなみに、ファイル名を変更したい場合も他のGoogleアプリケーションと同じく、画面左上の名称を変更するだけです。test01に変更してみましょう。
これでファイル名が変更できました。では、このファイルはどこに保存されるのでしょうか。

保存したファイルを開く方法

ディレクトリ構造はこのようになっています。
最上位のcontentの中の、driveの中の、MyDrive。ここがあなたのGoogleドライブの中です。
保存されたColaboratoryのファイルはGoogleドライブのColaboratoryを開いたフォルダの中に格納されています。

これをクリックすることでファイルを開けます。

はじめかた Googleドライブにアクセスして「新規」から作成する方法

先ほどは、URLを指定してColarboratoryにアクセスしましたが、Googleドライブからもコラボを使えます。
Googleコラボのファイル、つまり、ipynbという拡張子のファイルを保存するフォルダを作りましょう。まずはGoogleドライブを開きます。

左上に新規ボタンがあるのでクリックし、その中から一番上にあるフォルダを選択します。

フォルダ名を決めて作成を押します。今回はcolabとしました。

作成したら次はフォルダの上で右クリックし、アプリで開くを経由してアプリを追加をクリックしましょう。

画面上部のテキストボックスにcolabと入力するとサジェストにColaboratoryが出てくるのでクリックします。

Coraboratoryのアプリが表示されるのでクリック。

インストールボタンをクリックし、少しだけ待ちます。

インストールが完了するとインストール完了のダイアログが表示されるので、全て消しましょう。OKをクリックしましょう。

ここまで終わったら先ほど作成したフォルダの中に入ります。

入ったフォルダの中で右クリックし、一番下のその他を経由してGoogle Colaboratoryを洗濯します。

するとColaboratoryの画面が開きます。カーソルが当たっているところにソースコードを打ち込みます。

csvファイルのアップロード方法

ちなみに、一度、コラボをインストールしてしまえば、今後は、左上の新規、その他、コラボをクリックすれば簡単にコラボを作成することができます。
まるで、Googleスプレッドシートを作るような手軽さで、Googleコラボを作成することができます。
では、このファイルがどこに保存されているかも確認してみましょう。
ここに先ほど作成をしたcolabのフォルダがあります。
先ほどのreadcsvの時のようにパスも含めてしたい場合はcsvファイルを右クリック。パスをコピーをクリックします。
そうするとパスをコピーすることができます。
ディレクトリ名が間違っているなどのエラーがでた場合は、これを使うとよいでしょう。

次にPandasを使ってcsvファイルを読み取りを表示させてみましょう。
csvファイルだけではなく、ExcelファイルやGoogleスプレッドシートを読み取ることができます。
今回はこのcsvファイルを使います。このファイルは、あるアパレル会社の担当者ごとの実績を管理した表です。
このcsvファイルをGoogleドライブの先ほど作ったcolabフォルダにアップロードします。

次に、Googleドライブのマウントをしましょう。マウントとはColaboratoryからGoogleドライブを使えるようにすることです。

from google.colab import drive
drive.mount('/content/drive')

このコードを入力して再生ボタンを押します。
再生するとURLが表示されるので、クリックします。

Googleアカウントの選択画面が開くので、使いたいユーザーを選択します。

Google Drive File Streamがアクセス許可のリクエストをしてくるので、許可します。これを許可しないとマウントできません。

ここまで進むとコードが表示されるので、コピーします。

Colaboratoryに戻ってEnter your authorization codeにコピーしたコードを貼り付け、Enterを押します。

このように表示されていれば成功です。


これで準備は完了です。

csvファイルをデータフレームに読み取る

それでは先ほどアップロードしたcsvファイルを、Pandasで読み込んで表示してみましょう。

import pandas as pd
data_frame = pd.read_csv('/content/drive/My Drive/colab/sample.csv')
data_frame

またmatplotlibやseabornを使った可視化もできます。
データ可視化のレッスンについては、もう少々お待ちください。現在作成をしています。
それでは簡単な線グラフを表示させてみます。
x軸に[1,2,3,4,5]、y軸にその二乗の[1,4,9,16,25]を代入して表示してみます。
実行します。表示されました。

以上がGoogleコラボを使ったプログラミングのやり方でした。
Googleコラボの魅力を伝わりましたでしょうか?環境構築をお済みじゃない方はGoogleコラボから始めてもいいですし、すでに環境構築がお済みの方はGoogleコラボとローカル環境を使い分けても良いと思います。
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また、今後は人工知能のレッスンやWebサービス開発のレッスンもアップしていく予定です。
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