【DX超入門講座】17.DXを成功に導くポイント

DX超入門講座

こんにちは。キノコードです。

皆さんは、「マッキンゼー緊急提言『デジタル革命の本質』」というレポートをご存知でしょうか?
このレポートには、DXを成功させるための重要なヒントが詰まっています。

例えば、次のような疑問はありませんか?
• DX(デジタル変革)とデジタル改善の違いって何だろう?
• なぜ多くの企業がDXに取り組んでいるのに、思うような成果が出ないのか?
• DXを成功させるためには、どんな人材や組織が必要なのか?

この動画では、これらの疑問を解消するために、マッキンゼーのレポートをもとに詳しく解説していきます。
DX成功の鍵となる人材育成や組織の変革、そして投資のポイントについて一緒に学んでいきましょう。

DX超入門講座で何度か取り上げましたが、「マッキンゼー緊急提言『デジタル革命の本質』」というレポートがあります。これにDX成功のためのヒントが隠されています。
詳しく解説をしていきます。

この記事の執筆・監修

キノコード
キノコード    

テクノロジーアンドデザインカンパニー株式会社のCEO。
日本最大級のプログラミング教育のYouTubeチャンネル「キノコード」や、プログラミング学習サービス「キノクエスト」を運営。
著書「あなたの仕事が一瞬で片付くPythonによる自動化仕事術」や、雑誌「日経ソフトウエア」や「シェルスクリプトマガジン」への寄稿など実績多数。

DX(デジタル変革)とデジタル改善の違い

まず、デジタル変革とデジタル改善という言葉の整理をしましょう。
DX超入門講座の4回目で話した、IT化とDX化の違いです。
デジタル変革はDX化であり、デジタル改善はDXに至っていないIT化です。
これを前提に話していきましょう。

DX成功のための人材

DX成功のための人材についてです。
DXを成功させるためには、全社員のデジタルに対する理解度を高め、必要なデジタル人材の50%以上を内製化することが求められます。
一方で、デジタル改善にとどまってしまうのは、外部ベンダーに依存してしまうことです。
外部ベンダーに依頼することのメリットはあります。
具体的には、専門知識と経験の活用できること。コスト管理を柔軟にできること。そういったメリットがあります。
しかし、ノウハウが外部ベンダーに留まるため、自社に知識とノウハウの蓄積されません。
また、外部ベンダーのスケジュールに依存しますし、依頼内容を具体的に詰めなければ前に進めることができません。
一方で、DX人材を内製化できれば、社内に専門家がいること、社内でプロジェクトを進められるので、スピードと柔軟性の向上します。
知識とノウハウの蓄積もできます。
それにより、次のプロジェクトにも活かせます。

DX成功のための組織とシステムの変革

次に組織についてです。
デジタル改善については、各部署が独自にデジタル施策を計画し、実行します。
部署ごとにデジタル化の取り組みを進めるため、全社的な一貫性に欠けることがあります。
もちろん、最初は、部署ごとのデジタル施策を進めるでもOKです。
しかし、DXは、企業全体の生産性に変革を起こすことです。
部署のDXを成功させたあとは、DXを全社に広げていきましょう。
部署で成果を出せば、その成果が評判を呼び、取り組みが広がっていくでしょう。

また、DXは、全社的に機能横断的なチームを作り、デジタル施策をアジャイルに進めていくとよいです。
これにより、迅速な意思決定と柔軟な対応が可能になります。
なぜ柔軟な対応が可能になるのでしょうか?
アジャイルでは、短いサイクルで計画、実行、レビュー、改善が繰り返されます。
アジャイル開発のスプリントという概念です。
各スプリントは通常1〜4週間の期間で行われます。

では、なぜ、迅速な意思決定ができるのでしょうか?
アジャイルチームでは、経営陣が具体的な指示を出すのではなく、目標やビジョンを設定し、その達成方法についてはチームに権限を委譲します。
つまり、経営層が権限委譲する必要があります。
権限委譲するからこそ、アジャイルチームは自己組織化され、自律的に動きます。
各スプリントの終わりにレビューを行い、フィードバックを得ます。このフィードバックを元に迅速に改善を行います。
チームメンバーは自分たちで決定を下し、迅速に行動できます。
これにより、意思決定のプロセスが短縮され、経営陣の承認を待つ必要がなくなります。
システムについても、これまでに構築してきたITインフラをつぎはぎで改善するのではなく、全体を見直して統合的なシステムを構築することが求められます。
具体的には、APIやクラウド等を活用し、柔軟な開発を可能とする新しいシステムアーキテクチャが機能していることが重要です。

DX成功のための投資とインパクト

最後のDXのインパクトについてです。
DXに必要な投資額が数十億〜数百億になっています。
しかし、これは企業規模によって異なってきます。
スモールスタートで始めることも可能です。
例えば、DX人材育成でも、e-ラーニングサービスを活用すれば一人あたり数千円から始められます。
大きく始めるのではなく、小さく始めることがポイントです。

DXにかけるコストの目安としては、営業利益の5%を基準にすると良いでしょう。
売上が1億円の企業様で、営業利益が10%。それの5%であれば、50万円がDXにかけるべきコストの目安です。
100億円の企業様であれば、5000万円ということになります。

また、小さい企業様であれば、DXに投資できる絶対金額が小さくなります。
一律、5%と考えると、DXが進まない可能性もあります。
5%を目安として、企業のビジョン・目的・目標から、必要に応じて積極投資も検討しましょう。

必要年数を見ていただくとわかるように、デジタル改善に比べDXは、2倍ほどかかる可能性があります。
一方で、リターンは大きいです。数%ではなく、数10パーセントのリターンがありえます。
例えば、1億円の企業様であれば、3%の改善であれば、300万円の売り上げアップです。
しかし、DXであれば30%のリターンもありえます。
1億円の企業様であれば、3000万円のリターンです。
100億の企業様であれば、30億のリターンもありえます。
長期的な視点での投資が求められますが、これは単なる改善では得られない大きなリターンが想定されます。
DXに対する適切な投資判断を下すための参考になさってください。

まとめ

この動画では、DXを成功させるための人材、組織とシステムの変革、そして投資とインパクトについて詳しく解説しました。
デジタル改善にとどまらず、真のDXを実現するためには、全社員のデジタル理解度を高め、DX人材を内製化することが重要です。

また、機能横断的なチームを組織し、アジャイルな手法でプロジェクトを進めることで、迅速な意思決定と柔軟な対応が可能となります。
投資においては、スモールスタートで始めつつも、長期的な視点で適切なリソースを投入することが求められます。

弊社のDX人材育成サービス「キノクエストforBiz」では、効果的なDX人材育成方法に関する豊富なナレッジとサポートを提供しております。
御社のDX推進を成功させるために、ぜひ個別相談をお申し込みください。
初回相談は無料ですので、下記フォームから、お気軽にご相談ください。
https://kino-code.com/contact-form/

未経験からはじめるPython学習「キノクエスト」 キノクエスト
  • スキルアップしたいけど何からはじめればよいかわからない…
  • プログラミングスクールに入りたいけど料金が高い…
  • プログラミングを学んでも業務やキャリアに活かせるか不安…

キノクエストは、このような悩みを持つ方にぴったりのプログラミング学習サービスです。
国内最大級のプログラミング学習系YouTubeチャンネル「キノコード」が提供しているから、未経験者にもわかりやすく質の高い学習体験を実感していただけます。

キノクエスト