はじめに
こんにちは。キノコードです。
「【5分レッスン】PHP超入門コース#11 反復」について説明します。
繰り返しとは?
レッスン4「プログラムの基本構造」で説明しましたが、プログラムの基本的な動きは「順次」「分岐」「繰り返し」の3つです。
繰り返しとは、決まった回数や条件を満たしてれば、同じ処理を実行するプログラム構造です。
for文
繰り返しの代表例がfor文です。
for文は、条件を満たしていれば、同じ処理をぐるぐる繰り返します。
そして、条件を満たさなくなったタイミングで、繰り返しがおわります。
例えば、for文で同じ処理を5回繰り返したい場合で考えてみます。
どうやったら5回をカウントできるでしょうか。
例えば、「1」からスタートして、1ずつ増やしていき「5」で終われば、5回です。
例えば、「0」からスタートして、1ずつ増やしていき「4」で終われば、これも5回です。
そういった処理をPHPのfor文で書いていきます。
PHPでのfor文のきまりをみていきましょう。
for (スタート値; 継続条件; 増減式){
繰り返し中に実行する処理;
}
まず、forと書き、丸括弧。丸括弧の中に書く第一引数は、スタート値を書きます。
スタート値とは、繰り返し処理をスタートさせる値です。
0から1ずつ増やして4で終わる例でいうと、0です。
この0を代入する変数を定義をして代入します。
ここで定義した変数のことをカウンタ変数といいます。
for文では、繰り返し処理をカウンタ変数によって制御します。
カウンタ変数は、英語の「index」「integer」の頭文字「 i 」が使われることが多いです。
このスタート値の部分に変数を定義して数値を代入。変数名をi。そして0を代入しましょう。「$i = 0」と書きます。
継続条件とは、繰り返し処理を終わらせる条件のことです。
4で終わるので、4以下であれば繰り返します。そのため、4以下の比較演算子を書きます。具体的には、「$i <= 4」です。
増減式とは、1回の繰り返し処理ごとに実行する処理のことです。
1回の繰り返しごとに1を足していくので、レッスン9で説明したインクリメント演算子を使います。「$i ++」をかきます。
丸括弧のあとは、波括弧で繰り返したい処理を書きます。
波括弧の処理が終わったら、一番上に戻り繰り返し処理が終わりになるか判定します。
条件に当てはまれば、次のループをします。条件に合わなくなれば、ループが終了します。
コードを書いてみましょう。
<?php
for($i = 0; $i <= 4; $i ++) {
echo $i."\n";
}
どんなコードを書くか説明します。0からスタートして4まで繰り返し。カウンタ変数を表示させてiが変化する様子がみれるコードを記述します。
ここで0からスタートして4まで繰り返すを記述します。
iが変化する様子がみれるように、iを表示させてみましょう。
実行してみます。
「0」から「4」までが表示されました
break
次に、break文についてです。
break文は、ある条件にあてはまったとき、繰り返し処理を終了させることができます。
例えば、「0」からスタートさせて、1ずつ増やしていき、「3」になったら繰り返しを終了するといったときです。
コードを書いてみます。
<?php
for($i = 0; $i <= 4; $i ++) {
if($i == 3) {
break;
}
echo $i."\n";
}
ここで、iが3にになったときに、breakする記述をします。
「3」でループを抜けるので、「0」から「2」まで表示されるはずです。
実行します。
「0」から「2」までが表示されました。
contine
次に、contine文についてです。
contine文は、繰り返し処理で、ある条件にあてはまったときにその処理をスキップしたい場合に使います。
例えば、「0」からスタートさせて、1ずつ増やしていったとき、「3」になったら「3」をスキップさせるという場合です。
コードを書いてみます。
<?php
for($i = 0; $i <= 4; $i ++) {
if($i == 3) {
continue;
}
echo $i."\n";
}
if文でiが3にになったときに、処理をスキップさせるcontineを記述をします。
「3」をスキップするので、「0」「1」「2」「4」が表示されるはずです。
実行してみます。
「0」「1」「2」「4」が表示されました。
for文のネスト
for文の中にfor文を入れることもできます。
あるものの中に、それと同じ種類のものが入っている構造のことをネストといいます。
for文の中にfor文が入っている構造のことをfor文のネストといいます。
外側の繰り返しのカウンタ変数は「i」で、0から2まで回し、内側の繰り返しのカウンタ変数は「j」で、0から2まで回すという例で考えてみます。
外側のループの1周目の時に、内側のループが0から2までまわります。内側のループがまわりきったら、外側のループが2周目に入ります。
コードを書いてみましょう。
<?php
for($i = 0; $i <= 2; $i ++) {
for($j = 0; $j <= 2; $j ++) {
echo $i. '-'.$j."\n";
}
}
ここが外側のループです。
ここが内側のループです。
外側のループのiが0周目のときに、jが0から2までまわり、次にiが1周目の動きになるはずです。
iとjの変化がわかるように、「i、ハイフン、j」表示させてみましょう。
実行してみます。予想通りの結果となりました。
for文で配列内を参照
最後にfor文を使って配列の中身を表示させてみましょう。
これまで繰り返しの範囲を書いていましたが、今回は配列をそのまま書きましょう。
そうすると、配列の値が最初から1つずつが変数に格納されていきます。
コードを書いてみましょう。
for($i = 0; $i <= 4; $i++) {
echo $arr[$i]."\n";
}
arrという変数に「2,4,6,8,10」の配列を代入。
「2」から「10」までの偶数が表示されるはずです。
実行してみましょう
2, 4, 6, 8, 10が表示されました。
<?php
$arr = [2,4,6,8,10];
$sum = 0;
for($i = 0; $i <= 4; $i++) {
$sum += $arr[$i];
}
echo $sum."\n";
これにsumという変数を使って足し上げていくこともできます。
まず、sumという変数を定義して、0を代入します。
そして、演算子のレッスンで説明した、配列の値を複合代入演算子を使って足し上げていきます。
表示させてみましょう。
足し算ができています。
確認問題
それでは確認問題です。
for文で1から10まで1ずつ増やしていく繰り返しを記述します。
そして、if文を使い、3になったらスキップ、7になったらfor文がおわる記述をしましょう。
また、その動きがわかるように、カウンタ変数を表示させましょう。
動画をとめて記述してみてください。
<?php
for($i = 1; $i <= 10; $i ++) {
if($i == 3) {
continue;
} else if($i == 7) {
break;
} else {
echo $i."\n";
}
}
それでは回答です。
まずfor文で1から10まで回しましょう。
そして、if分で3の場合にcontinue、else ifで7になったらbreakする記述をしましょう。
また3でも7でもない場合はカウンタ変数を表示させたいので、elseのところでiを表示させましょう。
それでは実行してみましょう。
3はスキップされ、6で終わる実行結果になりました。
予想通りの結果です。