こんにちは。キノコードです。
「議事録を作って」とAIに頼んだのに、前回と書き方が違う。指示文のコピペが面倒。こういう経験、ありませんか?
「毎回コピペしなくてもできたらいいのに」「毎回同じ品質で仕上げてくれたらいいのに。」それ、もうできます。
Claude CodeのSkillsという機能を使えば、解決できます。議事録、週次レポート、メール返信。スキルはいくつでも作れます。あなた専用のアシスタントが、あなたの業務をどんどん楽にしてくれます。
この動画では、Skillsの仕組みと設定方法を紹介します。この動画を見終わる頃には、自分だけのSkillsを作れるようになります。
Skillsとは
それでは、Skillsとは何かを見ていきましょう。Skills(スキルズ)とは、AIに特定の作業手順を教える機能です。
オフィスで考えてみましょう。みなさんの隣に、新しい同僚が入ってきたとします。この同僚はとても優秀ですが、みなさんの会社のやり方は知りません。「議事録はこのフォーマットで書いてね」「レポートにはグラフを必ず付けてね」「見出しはこの順番で並べてね」こういうことは、業務マニュアルを渡さないとわかりません。
Skillsは、この「業務マニュアル」にあたるものです。マニュアルを渡しておけば、同僚は毎回そのとおりに作業してくれます。渡すマニュアルの数を増やせば、できる仕事の種類も増えていきます。
例えば、「議事録作成マニュアル」を渡します。すると、会議メモを渡すだけで、決まったフォーマットの議事録を作ってくれます。「レポート作成マニュアル」を渡します。すると、データを渡すだけで、グラフ付きのレポートを作ってくれます。「メール作成マニュアル」を渡します。すると、要点を伝えるだけで、いつもの文体でメールを書いてくれます。
マニュアルがなければ、AIは毎回「どうやって作ればいいですか?」と迷います。マニュアルがあれば、AIは毎回同じ品質で仕上げてくれます。しかも、マニュアルはいくつでも作れます。議事録担当、レポート担当、メール担当。つまり、あなた専用のアシスタントを10人でも20人でも、無料で増やせるということです。ここがSkillsの一番の価値です。
もう1つ、大事なポイントがあります。Skillsは「呼び出したときだけ」使われます。議事録を作るときは議事録のマニュアルだけ。レポートを作るときはレポートのマニュアルだけ。今の作業に関係ないマニュアルは、引き出しにしまったままです。必要なときに必要なマニュアルだけ取り出す。この仕組みのおかげで、マニュアルをいくら増やしても、AIの動作が重くならないようになっています。
Skillsを作ってみる
早速Skillsを作ってみましょう。
Claude Codeには、CLI版、VS Code版、デスクトップアプリ版、ブラウザ版の4つの使い方があります。ファイル操作やデータ分析など幅広い仕事を任せたい場合は、VS Code版がおすすめです。AIが作成したファイルをその場で確認・編集できます。また、左側にフォルダ構成が見えるので、作業の流れが把握しやすいです。この動画では、VS Code版を使って説明します。インストール方法や使い方については、こちらの動画で説明しています。参考にご覧ください。
まずは、いつもの議事録作成の作業を、Claude Codeに依頼してみます。書き起こしファイルを指定して、こんなプロンプトを実行します。項目を指定して、議事録作成を依頼するプロンプトです。
次の項目で議事録を作ってください。
・日時
・参加者
・議題
・決定事項
・TODO
少し待つと、議事録が作成されました。このように、指定した項目で作成されています。
では、「いつもの作業」をSkillsに変換しましょう。Claude Codeに、「いつでも議事録を作れるように、create-minutesというSkillsを作ってください。」と依頼します。
すると、「create-minutes(クリエイトハイフンミニッツ)」というスキルが作成されました。
Skillsの使い方
では、作ったスキルをどうやって呼び出すのでしょうか?
「議事録を作って」「VTTから議事録を作成して」これだけです。Claude Codeが勝手に必要なSkillsを探しに行きます。該当するスキルを見つけて、その通りに作業をしてくれます。
試してみましょう。別の文字起こしのサンプルファイルを用意しました。「議事録を作って」と依頼してみます。すると、議事録に必要なスキルを探しました。議事録ができたようです。先ほどと同じフォーマットで作成されています。これは便利ですよね。
呼び出し方には、もうひとつ方法があります。「/create-minutes」で呼び出す方法です。これは、スラッシュコマンドという機能で、スラッシュ記号(/)で始まる短い指示のことです。
例えば、 /model でAIモデルを切り替えたり、/compact で会話を圧縮したりできます。Skillsを作ると、そのスキルもスラッシュコマンドとして使えるようになります。
今度はスラッシュコマンドで呼び出してみましょう。「/create-minutes」で実行します。こちらも議事録が作成できました。
このように、スキルには2つの呼び出し方があります。
| 呼び出し方 | 方法 | 使い分け |
|---|---|---|
| 自動発動 | 「議事録を作って」と自然に頼む | 普段の作業で使うとき |
| スラッシュコマンド | 「/create-minutes」と入力する | 確実にそのスキルを使いたいとき |
1つ目は自動発動です。「議事録を作って」と自然に頼むだけで、AIが適切なスキルを選んでくれます。2つ目はスラッシュコマンドです。「/create-minutes」のように、スラッシュに続けてスキル名を入力します。自動発動は便利ですが、AIが別のスキルを選んでしまう可能性もあります。「このスキルを使ってほしい」と確実に指定したいときは、スラッシュコマンドが便利です。
Skillsの仕組み
スキルがどういうものかがわかったところで、具体的な仕組みを見ていきましょう。
Skillsの正体
実際に、見てみましょう。先ほど作ったSkillsは、私の場合、ホームフォルダに作成されました。
ホームフォルダは、あなたのユーザー名のフォルダです。「.claude」フォルダは、Claude Codeをインストールした際に自動で作られる隠しフォルダです。このままだと隠しフォルダは表示されません。Windowsならエクスプローラーのオプション、表示から設定します。MacならFinderのショートカットキー「Command+Shift+.(ドット)」で表示できます。「.claude」フォルダが確認できました。その中に、「skills」というフォルダがあります。さらに中には、先ほど作ったスキル名の「create-minutes(ミニッツ)」というフォルダがあります。ここに、「SKILL.md(スキルエムディー)」というファイルがあります。
このファイルが、スキルの正体です。ここで1つ整理をします。スキルという機能の名前と、SKILL.mdというファイルの名前は別物です。スキルが機能の名前で、SKILL.mdはその機能を動かすためのファイルです。
「.md」とは「マークダウン」の略で、メモ帳のように文章を書けるファイル形式です。特別なソフトは不要で、VS Code(ブイエスコード)などのテキスト編集ソフトで編集できます。
さて、SKILL.mdを開いてみましょう。このSKILL.mdには、AIに教えたい作業手順が書いてあります。
SKILL.mdに書くこと
SKILL.mdの中身は、2つのパートに分かれます。
1つ目は「ヘッダー」、つまり見出し部分です。--- で囲まれた部分がヘッダーです。name にスキルの名前、description に説明文を書きます。名前は、フォルダの名前と同じにする必要があります。また、使用できるのは「小文字、数字、ハイフン」だけです。日本語を使用できないので注意しましょう。説明文には「このスキルが何をするか」と「どんなときに使うか」を書きます。AIはこの説明文を読んで、今このスキルを使うべきかどうかを判断します。
2つ目は「本文」です。作業の具体的な手順やルールを書きます。「ステップ1:書き起こしファイルを読み込む」「ステップ2:日付・参加者・議題を抽出する」のように、手順を順番に記載します。
Claude Codeは、このルールに従ってSKILL.mdを作ってくれます。また、このルールを守れば、自分でもSkillsを作ることができます。
---
name: create-minutes
description: 書き起こしファイルから議事録を作成する。「議事録を作って」で起動。
---
# 議事録作成スキル
## 手順
1. 書き起こしファイルを読み込む
2. 日付・参加者・議題を抽出する
3. 決定事項とTODOを整理する
4. 以下のフォーマットで出力する
## フォーマット
- 日付:
- 参加者:
- 議題:
- 決定事項:
- TODO:
読み込まれ方のポイント
ここで大事なポイントがあります。
AIがSkillsを使うとき、最初に読み込まれるのはヘッダーの名前と説明文だけです。AIが「今このスキルが必要だ」と判断したときだけ、本文が読み込まれます。つまり、Skillsをたくさん追加しても、使わないスキルはほとんど処理量を消費しません。必要なときに必要な分だけ読み込む方式です。だから、気軽にスキルを増やせます。
フォルダの構造
SKILL.mdの書き方がわかったので、SKILL.mdの保存場所について説明します。
会社でマニュアルを管理するとき、「営業マニュアル」「経理マニュアル」とフォルダ分けしますよね。Skillsも同じで、スキルごとにフォルダを作ります。構造を見てみましょう。
.claude/
└── skills/
└── create-minutes/ ← スキルの名前のフォルダ
└── SKILL.md ← 作業手順を書くファイル(これだけでOK)
.claude フォルダの中に skills というフォルダ、そしてスキル名のフォルダ、がルールです。そこにSKILL.mdファイルを入れるだけです。フォルダ名が、そのままスキルの名前となり、スラッシュコマンドになります。
また、このスキルは、保存場所によって適用できる範囲が異なります。ホームフォルダの .claude/skills に入れると、どのフォルダを開いても使用できます。作業フォルダの .claude/skills に入れると、その作業フォルダでのみ使用できます。
作業フォルダにあるSkills
例えば、「Sales」というフォルダに、あらかじめ「weekly-report」というスキルを作成してあります。作業しているフォルダは「MyProject」です。ここで、「weekly-report」のスキルを呼び出してみましょう。このように、コマンドが見つからず、実行できませんでした。
もちろん、「Sales」フォルダに移動すれば、スキルを呼び出して使用することができます。
なぜ作業フォルダに置くのでしょうか?チームで開発している場合、そのプロジェクト専用のスキルをフォルダごと共有できるからです。共有フォルダに入れておけば、チーム全員が同じスキルを使えるようになります。
2つ、例を紹介します。
営業チームの例です。メンバー全員が、毎週、商談レポートを書くとします。担当者によってフォーマットがバラバラになりがちですよね。共有フォルダにスキルを入れておけば、全員が同じフォーマットで出力できます。
カスタマーサポートの例です。複数人でお問い合わせの返信メールを書く場合、担当者によって文体や構成がズレやすいです。スキルを共有しておけば、誰が書いても同じトーンで返信できます。
なお、これはClaude Codeならではのメリットです。ブラウザで使うClaude.aiのチャットでも、スキルの機能はあります。しかし現時点ではスキルを共有する仕組みがありません。Claude Codeだからこそ、フォルダを共有するだけでチーム全員が同じスキルを使うことができます。
CLAUDE.mdとSkillsの違い
Skillsの仕組みがわかったところで、似た機能との違いを整理しておきましょう。
ここで、CLAUDE.mdについて説明します。CLAUDE.mdとは、AIへの「自己紹介カード」のようなものです。あなたのことや、作業する際に守ってほしいルールを書いておきます。
Claude Codeは、とても優秀ですが、会話を終えるたびに記憶がリセットされます。つまり、毎回が初対面です。CLAUDE.mdがあれば、AIは会話を始めるたびにこのファイルを読んで、あなたのことを理解した上で仕事を始めてくれます。
例えば「私はマーケティング担当です」「日本語で回答してね」「丁寧な言葉を使ってね」のように、どんな仕事でも共通するルールを書いておきます。
では、CLAUDE.mdとSkillsは何が違うのでしょうか?どちらもAIに指示を出す仕組みですが、役割がまったく違います。CLAUDE.mdは、どんな仕事でも共通する「心得」です。AIは会話を始めるたびに、この心得を読みます。
Skillsは「業務マニュアル」です。議事録の作り方、レポートの作り方など、特定の作業ごとにマニュアルを用意します。AIは、そのマニュアルが必要になったときだけ読みます。
| 比較 | CLAUDE.md | Skills |
|---|---|---|
| 同僚で例えると | デスクに貼った仕事の心得 | 業務マニュアル |
| 書く内容 | どんな作業でも共通するルール | 特定の作業の手順 |
| 読み込まれるタイミング | 毎回自動で読み込まれる | 呼び出したときだけ |
| 書く量の目安 | シンプルに(公式は200行以内が目安) | 目的に合わせて詳しく |
| 具体例 | 「日本語で回答して」「太字は使わないで」 | 「議事録の作り方」「レポートの手順」 |
心得は「報連相を大切にしよう」「締め切りを守ろう」のように、いつも意識してほしいことです。業務マニュアルは「議事録の書き方」「週次レポートの作り方」のように、その仕事をするときだけ開くものです。心得は薄くていい。マニュアルは目的に合わせて詳しく。この使い分けが大切です。
CLAUDE.mdは毎回読み込まれます。長く書くほど、毎回の処理量が増えます。公式ドキュメントでは200行以内が目安とされています。最初はシンプルに始めて、使いながら必要に応じて追加していくのがおすすめです。Skillsは呼んだときだけ読み込まれるので、詳しく書いても普段のコストには影響しません。方針はシンプルに、手順は具体的に。この役割分担がポイントです。
Skillsのメリットとデメリット
Skillsの仕組みと、CLAUDE.mdとの使い分けがわかりました。
便利そうだけど、本当に使う価値があるのか?判断材料を整理しましょう。
メリット
Skillsには2つのメリットがあります。
1つ目は、トークンのコストを抑えられることです。トークンとは、AIが文章を処理するときの単位です。AIに読み込ませる文章が多いほど、消費量が増えます。CLAUDE.mdに10種類の作業手順を全部書いたとします。AIは毎回その全部を読みます。でも実際に使うのは1種類だけかもしれません。Skillsなら、使う1種類だけ読めばいいので、無駄がありません。
2つ目は、作業の品質が安定することです。手順が明確に書かれているので、AIが迷わず作業を進められます。毎回同じフォーマット(書式)、同じ手順で仕上がります。
例えば、議事録の「決定事項」が、あるときは箇条書き、あるときは文章になる。Skillsで「箇条書きで書く」と指定しておけば、毎回箇条書きで統一されます。
デメリット
メリットだけではなく、デメリットもあります。
1つ目は、作成の手間がかかることです。SKILL.mdに作業手順を書き出す作業が必要です。手順が変わったら、ファイルも更新しなければなりません。
2つ目は、手順が固定されることです。Skillsに書いた手順どおりにAIが動きます。そのため、イレギュラーなケースには対応しにくくなります。「今回だけ違うやり方で」という場合は、直接指示を出す方が早いこともあります。
3つ目は、SKILL.mdの書き方次第で品質が変わることです。手順が曖昧だと、AIの出力も曖昧になります。わかりやすく具体的に書くことが大切です。
スキルを育てるコツ
最初から完璧なスキルを作ろうとする必要はありません。
まずはシンプルなスキルを作ります。使ってみて、「ここが違うな」と気づいたらSKILL.mdを修正します。この繰り返しで、スキルはどんどん良くなります。
Claude Codeに修正を任せることもできます。例えば「決定事項が文章で書かれていたけど、箇条書きにしてほしい」という場合。「SKILL.mdに『決定事項は箇条書きで書く』というルールを追加して」と伝えるだけです。AIがSKILL.mdを直接編集してくれます。次からは、修正後のルールに従って作業してくれます。
小さく作って、使いながら育てる。これがSkillsの一番のコツです。
ちなみに、SKILL.mdの書き方は「Agent Skills」というオープンな標準フォーマットに基づいています。Claude Code専用ではなく、他のAI開発ツールでも使えます。一度書き方を覚えておくと、今後さまざまな場面で応用できます。
なお、アンソロピックやパートナーが公開しているスキルもあります。GitHubで公開されているので、興味がある方はのぞいてみてください。
補足:Skillsを作るときの注意点
最後に、スキルを自分で作るときに知っておいてほしいことをお伝えします。
Claude Codeに「スキルを作って」と頼むと、必ずしもこの動画で紹介した通りの構造にならないことがあります。3つのケースを紹介します。
1つ目は、スキルではなくカスタムコマンドが作られるケースです。「スキルを作って」と頼んだのに、.claude/skills/ ではなく .claude/commands/ というフォルダにスキル名のファイルが作られることがあります。カスタムコマンドとは、スキルの旧バージョンのような機能です。動作はしますが、公式で推奨されている形式とは異なります。これを防ぐには、「.claude/skills/ にSKILL.mdとして作って」と具体的に指示してください。
2つ目は、フォルダなしで直接ファイルが作られるケースです。本来は「skills/スキル名/SKILL.md」のように、フォルダの中にSKILL.mdを入れる構造です。ところが、「skills/スキル名.md」のように、フォルダを作らずにファイルだけ作られることがあります。この場合も、「スキル名のフォルダを作って、その中にSKILL.mdを入れて」と指示すれば正しい構造で作ってくれます。
3つ目は、SKILL.md以外のファイルが一緒に作られるケースです。複雑な作業をスキルにすると、「scripts」というフォルダにプログラムファイルが追加されることがあります。これはClaude Codeが「この作業にはプログラムが必要だ」と判断したときに起こります。エラーではないので、そのまま使って問題ありません。
まとめ
ここまでで、Skillsの仕組みからメリット・デメリット、育て方まで見てきました。
この動画で学んだことを振り返りましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| Skillsとは | AIに特定の作業手順を教える「業務マニュアル」 |
| CLAUDE.mdとの違い | CLAUDE.mdは毎回読む心得、Skillsは呼んだときだけ読む手順書 |
| 呼び出し方 | /スキル名、または「議事録を作って」のように自然な言葉で |
| 設定方法 | .claude/skills/スキル名/SKILL.md を作るだけ |
| メリット | トークンを節約できる、品質が安定する |
| デメリット | 作成の手間、手順が固定される |
| コツ | 小さく作って、使いながら育てる |
Skillsとは、AIに作業手順を教える業務マニュアルです。CLAUDE.mdが毎回読む心得なのに対し、Skillsは呼んだときだけ読む手順書です。呼び出し方は、スラッシュコマンドか自然な言葉の2通りあります。設定は .claude/skills/スキル名/SKILL.md を作るだけです。トークンを節約できて品質が安定するメリットがある一方、作成の手間がかかるデメリットもあります。小さく作って、使いながら育てるのがコツです。
まずは、普段よく頼む作業を1つ選んで、SKILL.mdに手順を書いてみてください。議事録や週次レポートなど、毎回同じフォーマットで作りたいものがおすすめです。小さく作って、使いながら育てていきましょう。

