【キャリアセミナー】クラウドエンジニアの年収とスキルを徹底解説|求人分析から見るキャリア戦略

エンジニア転職

今回のキャリアセミナーでは、クラウドエンジニアの求人を実際に分析しました。

年収帯ごとに求められるスキルを整理しています。

企業のクラウド移行が加速する中、クラウドエンジニアの需要は増加しています。

IT業界で多くの求人を扱う転職サイト「Green」の求人情報をもとに、必要なスキルとキャリアパスを解説します。

この記事の執筆・監修

キノコード
キノコード    

テクノロジーアンドデザインカンパニー株式会社のCEO。
日本最大級のプログラミング教育のYouTubeチャンネル「キノコード」や、プログラミング学習サービス「キノクエスト」を運営。
著書「あなたの仕事が一瞬で片付くPythonによる自動化仕事術」や、雑誌「日経ソフトウエア」や「シェルスクリプトマガジン」への寄稿など実績多数。

クラウドエンジニアとは

クラウドエンジニアは、AWS・Azure・GCPなどのクラウドサービスを使って、安全で安定なITインフラを設計・運用するエンジニアです。

従来のエンジニアが物理的なサーバーを管理するのに対し、クラウドエンジニアはインターネット上の仮想サーバーを活用します。

スケーラブルで効率的なシステムを構築するのが役割です。

わかりやすく言えば、インフラエンジニアが「自分で土地を買って家を建てる」ようなイメージです。

一方、クラウドエンジニアは「必要な時だけホテルを借りる」ようなイメージです。

物理的なサーバーを購入・設置するのではなく、インターネット経由で必要な時に必要な分だけサーバーリソースを利用できます。

その環境を構築・管理するのがクラウドエンジニアの仕事です。

主な業務内容

クラウドインフラの設計・構築として、AWS・Azure・GCPなどのクラウドプラットフォームを使ってシステムの基盤を設計・構築します。

サーバー・ネットワークの運用・監視として、システムが安定して稼働するよう継続的に監視します。

必要に応じてメンテナンスも行います。

セキュリティ対策・コンプライアンス対応も大切な業務です。

データ漏洩や不正アクセスを防ぐセキュリティ設定を行います。

企業のセキュリティ基準に即したシステム構築も担当します。

システムの自動化・効率化も大切な業務です。

IaC(Infrastructure as Code)という技術を使い、サーバーの構築や設定をコードとして記述して管理します。

従来は手作業で行っていたサーバーの設定をコードで記述することで、何度でも同じ環境を再現できます。

ミスを減らすことにもつながります。

その他にデータ基盤の設計・運用や、災害対策・バックアップ設計も担当します。

必要なスキル

サーバー・ネットワークの基礎知識が前提となります。

クラウドサービス(AWS・Azure・GCPなど)の知識は必須です。

各プラットフォームの特徴やサービスを理解して適切に活用する力が求められます。

LinuxやWindowsサーバーの運用スキルも大切です。

多くのサーバーはLinuxで動作しています。

Linuxコマンドやシステム管理の知識が必要です。

監視運用ツール(Datadogやprtgなど)の使用経験も役立ちます。

コンテナ技術(DockerやKubernetes)も現代のクラウド環境には欠かせません。

Dockerはアプリケーションとその動作環境を1つのパッケージにまとめる技術です。

Kubernetesは複数のDockerコンテナを自動的に配置・管理・再起動するツールです。

セキュリティやコンプライアンスの知識も必要です。

なぜクラウドエンジニアの需要が高まっているのか

多くの企業がオンプレミスからクラウドへの移行を進めています。

そのため、クラウドエンジニアの需要が増加しています。

DX推進の需要も増加しており、デジタルトランスフォーメーションを実現するにはクラウド技術が欠かせません。

リモートワークの普及により、場所に囚われずに働けるクラウド環境の大切さも高まっています。

求人分析 ― 年収帯別に求められるスキル

実際のGreenの求人を3件分析しました。

年収帯別にどのようなスキルが求められるのかを見ていきましょう。

求人例1: インフラソリューション企業(年収350万〜450万円)

職種未経験歓迎・業界未経験歓迎の求人です。

Linux・Windowsサーバーの設計書作成・構築・テストが仕事内容です。

サーバーの運用・保守業務やAWSのアーキテクチャ設計、ソリューション構築も担当します。

具体的な案件として、教育出版グループ向けのAWS基盤運用案件が紹介されていました。

運送会社向けのサーバー構築案件もあります。

複数名(3〜5名)の体制で参画します。

1人で不安な方も先輩と一緒にスキルアップしていける環境です。

ミドルウェアとしてはApache(世界で広く使われているWebサーバーソフト)を使用します。

Tomcat(Javaで書かれたWebアプリケーションを動かすアプリケーションサーバー)も使います。

構築ツールにはAnsible(サーバーの設定や管理を自動化するツール)を使っています。

応募資格は、サーバー・ネットワークなどIT関連の授業や講座を受けたことがある方です。

AWSやLPIなどのIT関連資格を持っている方、または勉強中の方も対象です。

運用監視業務の経験がある方も応募できます。

実務経験がなくても、勉強していれば合格の可能性があります。

求人例2: 自社Webサービス企業(年収500万〜600万円)

新規サービスに対するクラウド環境へのインフラ導入が主な仕事です。

計画・設計・構築・運用まで担当します。

OSやミドルウェアのサポート切れ対応なども行います。

SREの観点からシステムの信頼性・可用性・パフォーマンスの向上を目指した最適化や自動化の推進も業務に含まれます。

SRE(Site Reliability Engineering)とは、簡単に言えばサービスが止まらないように守る仕事です。

Webサイトが突然アクセスできなくなったり動作が遅くなったりしないよう、事前に問題を見つけて対策します。

障害が起きても自動で復旧する仕組みを作ったりもします。

使用技術は幅広く、AWSやGCPの知識は必須です。

AWSのCloudFormation(インフラをコードで管理する技術)も使われています。

GCPの主要サービス(GCE、Cloud Storage、Cloud Memorystore等)も活用されています。

コンテナ技術としてAWSのECSやGCPのGoogle Cloud Engineなども使われています。

CI/CD(継続的インテグレーション・継続的デリバリー)も大切な概念です。

CI/CDとは、プログラムのテストやデプロイを自動化する仕組みです。

コードを書いたら自動でテストして本番環境に反映するイメージです。

CircleCIなどのCI/CDツールが使われています。

求人例3: データ基盤構築企業(年収700万〜1200万円)

3社の中で最も高い年収水準の求人です。

AWSを中心としたクラウド環境の設計・構築を担当します。

Redshift、Lambda、S3などのサービスを使用します。

Redshiftとは、AWSが提供するデータウェアハウスです。

さまざまな場所に散らばっているデータを1箇所にまとめて保管し、分析しやすくする倉庫のようなものです。

応募資格として、AWS環境での設計または構築経験2年以上が求められます。

SQLやPythonを用いたデータ加工・ETL処理の経験も必要です。

ETLとはExtract(抽出)、Transform(変換)、Load(読み込み)の略です。

さまざまな場所にあるデータを集めて扱いやすい形に加工して、分析できる場所に保存する一連の処理です。

クライアントやチームとの技術的コミュニケーション能力も求められます。

ドキュメント作成や進行管理の能力も必要です。

歓迎スキルにはベンダーコントロールやプロジェクトマネジメントが含まれます。

インフラエンジニアとの違い

インフラエンジニアとクラウドエンジニアの最も大きな違いは、物理サーバーを扱うか仮想サーバーを扱うかという点です。

インフラエンジニアはサーバールームやデータセンターで実際の機器を設置・管理します。

故障時には物理的に修理や交換を行います。

一方クラウドエンジニアは、すべてインターネット経由で管理を行います。

サーバーが必要になった場合は数クリックで作成でき、不要になれば削除も簡単です。

ネットワークの基礎知識などは共通しています。

しかし、扱うものが異なるので職種も別になっています。

インフラエンジニアとして1〜2年働いた後、AWSやGCPを学習してクラウドエンジニアに転職するケースもよくあります。

学習ロードマップ

未経験からスタートする場合、まずインフラの基礎知識を学びましょう。

サーバー・ネットワークの基本概念を理解することが第一歩です。

その後クラウドの基礎知識(AWS・Azure・GCPの概要)を学びます。

未経験歓迎の企業に転職して実務経験を積むのが最も効果的です。

中級者はAWSの専門知識や監視サービスの運用を学びましょう。

コンテナ技術(Docker・Kubernetes)も習得すると良いでしょう。

SREの知識やインシデント対応の経験も大切です。

大規模な設計・構築やパフォーマンスの最適化など、技術だけでなくビジネス視点も養いましょう。

上級者はクラウド環境のアーキテクチャ設計やデータ基盤設計が求められます。

セキュリティ・コンプライアンス対応ができるレベルも必要です。

テックリードやアーキテクトとしての役割が期待されます。

マネジメント・人材育成、リーダーシップも大切です。

まとめ

クラウドエンジニアの求人を分析した結果、段階的なキャリアパスがあることがわかりました。

未経験歓迎の年収350万円台から、データ基盤構築のシニアポジション年収1200万円まで幅があります。

クラウド技術は今後ますます大切になっていきます。

初級レベルでは未経験歓迎の求人が多く、中級レベルでは実務経験が求められます。

上級レベルでは一定以上の実務経験とマネジメント力が条件です。

1つずつステップアップしていくことで、着実にキャリアを築いていくことができます。

IT・Web業界への転職をお考えの方は、転職サイト「Green」をチェックしてみてください。

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