【DX超入門講座】12.DX成功のカギ!DX戦略立案プロセスと具体例

DX超入門講座

この記事の執筆・監修

キノコード
キノコード    

テクノロジーアンドデザインカンパニー株式会社のCEO。
日本最大級のプログラミング教育のYouTubeチャンネル「キノコード」や、プログラミング学習サービス「キノクエスト」を運営。
著書「あなたの仕事が一瞬で片付くPythonによる自動化仕事術」や、雑誌「日経ソフトウエア」や「シェルスクリプトマガジン」への寄稿など実績多数。

はじめに

これまでの動画では、DXの必要性や、すべてのビジネスパーソンに必要なDXリテラシー、企業がDXを進めるのに必要なDX人材について説明をしてきました。
まだご覧になっていない方や復習をしたい方は、この動画の再生リストをご利用ください。

前回の動画では、DX人材の確保方法についてお話をしました。
では、DX人材の確保方法を育成するとした場合、どのように育成するの?ということが気になったと思います。
また、5つのDX人材のうち、具体的にどういうDX人材が必要なのか?も考えなくてはいけません。
ここで必要になるのがDX戦略です。
例えば、このような疑問はありませんか?

  • DX人材育成とDX戦略の関係性はどのようになっているの?整合性は取れている?
  • DX人材育成は、DX推進にどのような寄与があるのか?
  • DX人材育成は、売上利益にどう貢献するの?
    この動画では、このような疑問を解消するために、DX人材育成に必要なDX戦略立案のプロセスについて説明をします。
    すでにDX戦略があるという企業さまも、企業の方向性とズレがないかを確認する道筋として、今一度、見直していただく機会となれば幸いです。

DX戦略の重要性

企業にとって重要なことはDX戦略を立てることです。
具体的なDX戦略があれば、従業員に進むべき方向を明確に提示できます。
現場の従業員が迷ったときの指針にもなります。
また、企業全体がデジタル技術の重要性を認識できます。
そうすることで、統一した方向性でDXに取り組むことができます。
また、次のステップである、企業にとって必要なDXスキルや人材の特定に大きく役に立ちます。
具体的なDX戦略があることで、どのような人材を育成すべきかが明確になり、採用や教育の方向性が定まります。

ただし、DX戦略はすぐに検討できるわけではありません。
DX戦略を立てるために、企業のミッション、ビジョン、バリューなどを考えた上で、DXの戦略を考える必要があります。
とは言え、ミッション、ビジョン、バリューと言われてもピンとこないですよね。
そこで、ミッション、ビジョンなどの具体例や弊社の例を交えながら説明をしていきます。

1.会社のミッションを考える

まず、会社のミッションを考えましょう。
ここでは、組織やプロジェクトが達成したい最終的な意図や結果について考えます。
具体的な問いとしては次の通りです。

・最終的に達成したい成果は何か?
・どのような問題を解決するのか?
・社会や顧客にどのような貢献をするのか?

具体例として、「すべての人が豊かで持続可能な社会に貢献できる世界を実現する。」などがあげられます。
弊社の場合は「より多くの人に、より質の高い学習の機会を提供する」というミッションを掲げています。

2.会社のビジョンを考える

次に、会社のビジョンについてです。
ここでは、組織やプロジェクトの長期的な将来像や理想像を示す大きな方向性について考えます。
具体的な問いとしては次の通りです。

・どんな理想的な将来を目指すのか?
・長期的な成功の姿をどう描くか?
・社会にどのような影響を与えたいのか?

具体例として、「すべての人が豊かで持続可能な社会に貢献できる世界を実現する。」などがあります。
弊社の場合は「我々が当事者となりプログラミングやIT教育を通して日本が2030年までにアジアNo.1のIT先進国になるために寄与する」というビジョンを立てています。

3.バリューを考える

次は、バリューについてです。
ここでは、日々の行動や意思決定で大切にしている価値観について考えてみましょう。
これらは、組織が目的を達成する際にどんな行動をとり、どの価値観に基づいて判断するかを示します。
具体的な問いとしては次の通りです。

・私たちの行動は、顧客や社会にどのように貢献すべきか?
・ビジョンやミッションを実現するために、どんな価値観を共有する必要があるか?
・価値観に基づく行動は、長期的にどんな結果をもたらすか?

具体例として、「チームやパートナーと連携し、共に成長する環境を作る」「新しいアイデアを恐れず、常に改善を目指して行動する」などがあるでしょう。
私たちは、「顧客にとって、最もコスト効率の良い教育プログラムを提供する。」「顧客をすべてDX人材にする」というバリューを立てています。

4.会社のDX戦略を考える

そして、最後に、DX戦略です。
ここでは、ビジョンやミッションを実現するためのDX面におけるアプローチや計画について考えます。
具体的な問いとしては次の通りです。

・ビジョンやミッションを実現するステップは何か?
・ビジョンやミッションを実現するために必要な組織としてのケイパビリティは何か?
・必要なスキル、人材は何か?
・どの市場や顧客層をターゲットにするのか?
・主要な競争優位は何か?

具体例として、「デジタル技術を活用して顧客体験を向上させる」があげられるでしょう。
弊社を例に話すと、
「最新のAI技術やクラウド技術などのテクノロジーを活用して、パーソナライズされた学習体験を提供する」
「社員の技術力向上を促進し、生産性を高め、DX教材の開発と更新を最短最速で行う」
弊社では、このようなDX戦略を掲げています。
このように各戦略を策定をして、次に、各戦略ごとにや目標を戦略、ひいては戦術などを設定していきましょう。

まとめ

この動画では、DX戦略策定までのプロセスについて説明をしました。
いきなりDX戦略を考えるのではなく、順序立てて考えることがおすすめです。
まずはミッションをもう一度見直してみましょう。
その次にビジョンです。そしてバリューを考えましょう。
ここまで考えたら最後にDX戦略です。
これまで考えた内容をDX戦略と結びつけましょう。

弊社のDX人材育成サービスのキノクエストforBizでは、御社のDX戦略策定から実際のDX実施に関わる伴走などのサポートも承っております。
初回相談無料です。下記フォームからお気軽にご連絡ください。
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