【DX超入門講座】04.DX化とIT化の違いを具体的な事例でわかりやすく解説

DX超入門講座

前の動画では、「DXとは、テクノロジーを使って変革を起こし、より多くの利益をあげること」と説明をしました。
しかし、このDXという言葉。
一人歩きをしている面もあります。
一人歩きをしているのは、IT化とDX化という意味がごちゃまぜになっているからというのがその理由の1つです。
そこで、この動画では、IT化とDX化の違いについて、具体例を交えながら説明をしていきます。

DX化とIT化の違い

みなさん、DX化とIT化の違いはイメージできますでしょうか?
明確にわかる方は、少ないのではないでしょうか。
安心してください。
じっくり説明をしています。

DX超入門講座の前回の動画で説明しましたが、DXとはデジタルトランスフォーメーションの略です。
似た用語に、デジタイゼーション、デジタライゼーションがあります。
IT化と言われるものが、デジタイゼーションとデジタライゼーションです。
この用語、聞いたことがある方がいらっしゃるかもしれません。
でも、違いがピンとこないですよね。
それぞれの用語を説明していきます。

デジタイゼーション (Digitization)とは?

デジタイゼーションとは、紙の書類や電話、FAXなどのアナログなやりとりを、コンピューターで扱えるデジタルの形式に変えることです。
つまり、デジタイゼーションは、アナログ情報をデジタルデータに変換することです。
服屋さんをイメージしてください。
昔は、お店にきたお客さんを、店員さんが接客をしておすすめ商品を提案していました。
ショッピングサイトを構築したとします。お店にいく必要がなくなります。
24時間365日、ネット上のお店に行くことができます。
また、服の在庫がなくなったとします。電話やFAXで卸業者に注文していました。
メールでの注文方法に変えました。
これがデジタイゼーションです。

デジタライゼーション (Digitalization)

次に、デジタライゼーションについて解説をします。
デジタライゼーションとは、データやデジタル技術を使って、業務の一部を効率的・効果的に行えるように変えることです。
つまり、デジタライゼーションは、デジタル技術を活用して既存のビジネスプロセスを改善することです。
ショッピングサイトで、ちょうど欲しかったものがおすすめされることがありませんか?
あれは、AIによってひとりひとりの好みを予測をして、おすすめ商品を出しています。
お客さんの好みに合わせておすすめ商品を表示することで、売上を増やすことができます。
また、注文データがデータベースで管理されているので、何の商品が売れているのか?どの商品が利益率が高いのか?といったことを経営層や営業担当などがいつでも誰でも確認をすることができます。
これがデジタライゼーションです。

デジタルトランスフォーメーション (Digital Transformation)

デジタルトランスフォーメーションとは、データやデジタル技術を活用して、企業全体の生産性に変革を起こすことです。
つまり、デジタルトランスフォーメーションは、データやデジタル技術を活用をして、多くの利益を確保することと言えます。
例えば、在庫がなくなったら、卸業者に自動で注文され、在庫がなくなったものは自動で、ショッピングサイトでの掲載をやめ、在庫があるもののみ掲載します。
お客さんから注文があった場合は、ウェブサイト、システム、物流などが連携をして、配送に1週間かかっていたものを翌日配送を可能にするといったような取り組みです。
さらには、VRを活用をして、さも自分が店舗に行って試着をして、AI店員に接客してもらう時代がくるでしょう。
これがデジタルトランスフォーメーションです。

今は小売業界を例に、デジタイゼーション、デジタライゼーション、デジタルトランスフォーメーションを説明しました。
これだけだとイメージがしきれないかもしれません。他の業界の具体例もみていきましょう。

DXの具体例

教育業界の例です。
学校の授業をイメージしてみましょう。
昔は、先生が黒板を使って一斉授業をしていました。
今は、オンライン授業やデジタル教材がその役割を果たしています。
これがデジタイゼーションです。
しばらく学習していないユーザーに対してメールやアプリプッシュなどで学習を促すことができます。
デジタライゼーションです。
AIを使って学生一人ひとりの学習進度や理解度を分析し、それに基づいて、学習が進んでいる人はどんどん進み、つまづいている人にはしっかりと復習を促すことができます。
つまり、個別に最適化された学習プランを提供することが可能です。
また、生成AIなどで一人ひとりにあったアドバイスや励ましなどのコミュニケーションをとることができます。
学生は自分にあった学習をすることができるようになり、教育の質が向上します。
デジタルトランスフォーメーションです。

製造業界の例です。
工場の生産ラインをイメージしてみましょう。
昔は、作業員が手作業で製品を組み立てていました。
今は、自動化されたロボットがその役割を果たしています。作業の効率化が図れます。
これがデジタイゼーションです。
さらに、ロボットの稼働状態をリアルタイムで監視し、故障を機械学習を使って予測してメンテナンスを行うことができます。
これがデジタライゼーションです。
AIを使って生産計画を最適化し、需要に応じた生産量の調整や、画像認識技術などを使って品質管理の向上を図ることができます。
製品が生産、販売、アフターサービスまで、全ての過程をデジタルで一括管理できるようになるでしょう。
これにより、製品の品質が向上し、無駄が減り、より効率的な生産が可能になります。
これがデジタルトランスフォーメーションです。

医療業界の例です。
病院での診察をイメージしてみましょう。
昔は、患者さんが病院に行き、医師が直接診察を行っていました。
しかし、今はオンライン診察が普及しはじめています。病院に行く必要がなく、自宅から診察を受けられます。
これがデジタイゼーションです。
さらに、電子カルテの導入により、医師が過去の診療記録や検査結果を瞬時に確認できるようになるでしょう。
これがデジタライゼーションです。
AIが医療データを分析し、医師へ診断や治療法の提案することが増えてくるでしょう。
例えば、画像診断ではAIがX線やMRIの画像を解析し、異常を検出する精度が向上しました。
また、患者の電子カルテを基に、AIがひとりひとりの患者に合わせた最適な治療プランを医師に提案することも可能になるでしょう。
今後はAIを活用し、患者一人ひとりの健康状態をリアルタイムでモニタリングし、予防措置や適切な治療を提供する時代がくるでしょう。
これがデジタルトランスフォーメーションです。

他にも、デジタイゼーション、デジタライゼーション、デジタルトランスフォーメーションの例はこのような感じです。
ご参考になさってください。

いきなりデジタイゼーションからデジタルトランスフォーメーションにはいけない

以上のように、電子決済システムや会計システムの導入は、DXではないです。
レガシーシステムを刷新することもDXではないです。
RPAツール、機械学習による売上予測や在庫予測もDXではないです。
これらが混同されて使われているため、DXという言葉が独り歩きをしています。
ここまで動画を見ていただいたのであれば、もうみなさんは大丈夫です。
DXとはなんなのか?理解できましたよね。

なお、デジタルトランスフォーメーションを実現するために、デジタイゼーション、デジタライゼーションをやらなくてもいいというわけではありません。
デジタイゼーション、デジタライゼーションは、デジタルトランスフォーメーションを進めるための土台になります。
また、デジタイゼーション、デジタライゼーションを進めると、業務効率化になり、コスト削減につながります。
そのため、1つ1つデジタイゼーション、デジタライゼーションをつぶしていきながら、デジタルトランスフォーメーションを目指して行きましょう。

まとめ

まとめです。
この動画では、デジタイゼーション、デジタライゼーション、デジタルトランスフォーメーションについて説明をしました。
デジタイゼーションは、アナログ情報をデジタルデータに変換することです。
デジタライゼーションとは、データやデジタル技術を使って、業務の一部を効率的・効果的に行えるように変えることです。
デジタルトランスフォーメーションとは、データやデジタル技術を活用して、企業全体の生産性に変革を起こすことです。

デジタイゼージョンとデジタライゼーションがIT化、
デジタルトランスフォーションのみがDX化です。

IT化とDX化の違いがご理解いただけたのではないでしょうか?
DXの現場では、これらの用語を理解しておくことが大切です。ぜひ覚えてください。

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